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任期最後の常任委員会を終えて(Vol.508)

2015/03/10 ブログ by 安川有里


 3/10、県議会議員一期目の最後の県民企業常任委員会が終わりました。
 提案された議案への審議が終わり、採決が行われました。

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 常任委員会として「世界の恒久平和を目指した外交の更なる推進を求める意見書」「『子ども・子育て支援制度』の改善に向けた意見書」、「神奈川のすべての青少年の命と未来を守る為の決議」を提出することが決まりました。
 以下、私の意見発表の内容です。

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

 それでは、当常任委員会に付託されております諸議案及び党委員会に関連し
た議案につきまして、維新の党神奈川県議会議員団として、賛成の立場から、
意見発表を行います。

 まず、企業庁とインド共和国タミル・ナドゥ州との国際交流についてです。
今回の覚え書き締結はタミル・ナドゥ州都市研究所と神奈川県企業庁が、水道とその関連分野における協力を行う事で、双方の職員の能力、経験を高めようとするものです。水道などのインフラ整備には時間がかかります。じっくりと取組み、成果を出し、相手国の信頼を得ること、そして、その成果をもとに、水道インフラが整備されていないタミル・ナドゥ州以外の地域でも技術移転や人材育成の分野で大きく貢献して頂く事を期待致します。

 次に、神奈川男女共同参画センター「かなテラス」の事業内容についてです。
固定的な性別役割分担の解消や、ワークライフバランスの実現等にむけて、これまでかながわ女性センターで行ってきた事業に加え男性向け、若者むけ、企業向けのセミナーを実施、女性の活躍応援団を結成するなどの新しい事業展開を行うとの事、大いに期待しています。中でも、「高校生未来創造白熱教室」は、ハイスクール議会とともに、神奈川の高校生達の意識改革を担う、とてもいい機会になると思います。白熱教室の成功の是非は、ファシリテーターの選考にかかっています。広い視野で適任の講師を選考されることをお願いします。工夫を凝らして、かなテラスならではの事業になる事を望みます。

 次に、平成26年度補正予算その2案の事業からです。
この補正予算は地方への好循環拡大に向けた緊急財政対策として成立した国の予算に対し他事業の中から結婚支援事業についてです・「恋かなツアー」に500万円、「恋かなフェスティバル」に1000万円の予算がつけられています。(計1,900万円)
 もし、この補正予算が無かったら、この事業を提案したでしょうか?
お見合いバスツアーのようなものが県の事業と言えるのでしょうか?
これらの事業が、少子化に歯止めをかけられると考えて実施されるのでしょうか?と県民がこの事業を見た時に、このような感想を抱くのではないでしょうか。これまで6県でバスツアーを行った先例があり、若者の地域活動を支える事に手応えがあったとの報告を受けました。県はそれをふまえて、若者のライフキャリア意識の醸成、地域活性も含めた事業であるならば、その点が理解出来るよう県民に周知を図るべきと考えます。
 このような事業は、PDCA(Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4 段階)で、きっちりと評価し、改善するべき点があれば、改善、県が行う必要がなければ、結婚支援事業の中身の見直しを行う必要があります。そして、その内容をHPなどで公表していただきたいと思います。
 今後は、県が取り組むべき事業なのか、民間がやってしかるべき事業なのか、見極めた上で事業展開される事を要望いたします。
 
 最後は、神奈川県子どもの貧困対策推進計画(案)についてです。
今回は、県の基本的な考え方について伺いました。その姿勢は高く評価し期待したいと思います。
 貧困にあえぐ子どもは6人に1人。これだけの子どもが「当たり前」に育つ事の出来ない現実があります。非正規雇用や離婚、ワーキングプアが増えて、大人を取り巻く環境が変化する中で、子どもは親を、生きる為の家を選べません。こうした社会のしわ寄せが子どもに向かうという不条理な現実があります。また、ひとり親家庭、特に母子家庭の貧困は深刻で、今回の川崎の事件でも母子家庭の問題点が浮き彫りになりました。
 2014年1月「子どもの貧困対策推進法」が施行され、実効性を持たせる為の政府大綱ができ、今回県でも貧困対策推進計画(案)が示され、「子どもの貧困」に焦点を当てた対策が動き出しました。
 苦境に喘ぐ子どもに寄り添い、それぞれの子どもが生まれ持った力をのばせるよう、より踏み込んだ対策が必要です。自助努力でも、行政任せでも、解決出来ません。保護者・母親の学び直しや資格を取るなどのスキルアップのサポートも含めて、今回の計画(案)の速やかな実施を望みます。「政治は弱者の為にある」。貧困という課題を抱える人達を、地域・関係団体・行政が一緒に支える神奈川になることを望みます。
 以上、申し上げた観点から、なお一層のご努力を期待いたしまして、当常任委員会に付託された諸議案について賛成いたします。


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