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「忘れて欲しい」と言われても… (vol.87)

2011/10/09 ブログ by 安川有里


「忘れて欲しい」と言われると、かえって「忘れられない」のが人の性(さが)。

(神奈川新聞 10/8)

新聞報道された神奈川県の黒岩知事の「事実上、公約撤回」。そして「忘れて欲しい」という迷言について、そこに至った10/7の予算委員会の報告をしたいと思います。

10/7予算委員会、自民党&民主党のあと、みんなの党神奈川県議団の政調会長・菅原議員が、知事の一連の公約に関する質疑を行いました。知事を批判するのではなく「矛盾」する点を時系列に並べ、客観的に追求。
質問に対し知事は「太陽光パネル200万戸分とは、自然エネルギーすべてを含む値だった」(初耳でしたが…)という旨の答弁をし、議会において初めて事実上の公約変更を認めました。
もちろん他会派(自民、民主、公明)も追求すべきだったと思いますが、4月の統一地方選で黒岩知事を推薦しなかったのがみんなの党で、知事と一定の距離を置く私たちにしか出来なかった役目なのかもしれません。そして、この事は、みんなの党という新しい会派にとって大きな一歩だと思っています。

私は、環境問題は自身の一生の課題と考えています。その観点から、太陽光エネルギーも含む自然エネルギー全体を捉えて、エネルギーの送出だけでなく運用や節減も合わせて考える『かながわスマートエネルギー構想』への公約変更の『方向性』については評価しています。我が会派も一致した見解です。
問題なのは、根拠なき「目標値」に基づいて進められる施策です。関係各社とのコンセンサスもとれていない今の時点の構想は非効率、税金の浪費につながりかねません。
この点については、私の所属する環境農政常任委員会で訴えて来ました。

会派内でのそれらの報告と論議を重ねて、政調会長である菅原議員が、予算委員会で直接知事に質問することになりました。

菅原議員の質問内容の中心だった『かながわスマートエネルギー構想』関連の質問要旨は・・・
「これまでの知事の発言を踏まえた上で、今回の知事の政策転換の方向性についてはある程度賛意を持っている。『省エネ』『創エネ』『畜エネ』の組み合わせ、太陽光と他の自然エネルギーのベストミックスを検討している点を評価する。ただしこの政策変更≒公約変更については、県民に対してしっかりと説明責任を果たす必要がある。なぜなら、一連の知事の公約や発言によって混乱をきたしている県民が少なくないからだ。」でした。

この質疑に対しての知事の答弁が決定打となりました。知事の主張が論理破綻し実質的な公約撤回を求めた形になり、予算委員会終了後の記者の囲み取材に繋がりました。(10/20 19:00〜テレビ神奈川で放映されます。かなり編集されると思いますが)

私たちは考えています。
今回の事実上の公約変更は、4年間の黒岩県政においてより良い方向に県政運営を行う為に必要であったので、この点は評価しましたが、公約の早期変更の事実はいかがなものかと。

そして、「忘れて欲しい」といわれても、私たち県民が忘れてはいけないこと。
それは「大きな可能性を公約に掲げ選挙で県民の支持を受けたにもかかわらず、半年もしないうちに事実上の公約撤回をした」ことです。
次の選挙の時に、このことを思い出して、判断することが大切だと思っています。+


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