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大地からのおくりものー八丁原発電所視察 (vol.245)

2013/01/25 ブログ by 安川有里


1/24、エネルギー政策調査特別委員会の最後の視察は、
大分県と熊本県の境に近い九重町にある「九州電力・八丁原発電所」でした。

八丁原発電所は、活火山である九重連山の地熱地帯の地熱によって加熱された高温の蒸気によって発電を行う地熱発電所です。


(当日見せて頂いたDVDより)

九州地方の地熱開発の歴史は、昭和24年に始まります。
この年、今回調査した八丁原と大岳地域の開発・研究に着手しました。
その後幾多の困難を乗り越え、
昭和42年、国内で最初の地熱発電所として、
大岳発電所(12,500kw)が操業を開始しました。
さらに、大岳の実績を踏まえて、
昭和52年に八丁原発電所1号機(55,000kw)が営業運転を開始、
2号機(55,00kw)が、平成2年に運転を開始し、
合計出力110,000kwの、世界有数の地熱発電所となりました。

地熱発電とは、
地中深くから取り出した蒸気で直接タービンを回し発電するもの。
気力発電(火力・原子力・地熱etc.)の一つです。
地熱発電は、他の気力発電と違い、「地球」がボイラーの役目を果たしています。

いわゆる地熱地帯と呼ばれる地域では、
深さ数kmのところに1000℃前後のマグマ溜まりがあります。
この熱が地中に浸透した天水などを加熱し「地熱貯蔵層」を形成することがあります。
このような地点において、地球内部の熱を直接エネルギー源として利用するのが地熱発電です。


(地熱発電の仕組み)

地熱発電の特徴は、
☆純国産エネルギーの有効利用が出来ること
☆燃料が不要であること
☆半永久的に安定して利用できる「再生可能エネルギー」であること
☆クリーンエネルギーで、CO2排出抑制効果が高いこと
☆天候・昼夜を問わずに安定した発電が可能なこと
です。
もちろん、
大容量の発電所ができにくいことや、
自然の景観に恵まれた場所が多いため
周辺環境との調和をはかること、などに留意する必要があります。

地層貯留層にたどり着くまでには、
地層の調査からはじめて、かなりの時間を要します。
テスト堀は、一回に数億円かかるそうです。
しかし、この地域では最近では、ハズレは少なくなってきたとも。

まず、外から調査。

1号機と2号機の説明ボード。バブルの影響がここにあります。

冷却塔。冬の方が、効率がいいそうです。


(タービン。こちらは1号機の写真)


(制御室。24時間!!)

八丁原発電所は、現在、112,000kwの発電量、
37,000世帯の電力をまかなっています。

15万年前、九重の火山活動が始まりました。
活動を続ける地球が持っている熱を利用ーまさに「大地からのおくりもの」。
それが地熱発電です。

これは、現在、地熱発電を行ってるところです。

九州と東北に集中している事がわかります。
では、関東地方は?
栃木・群馬など温泉地に恵まれています。
火山帯もある関東地方。
これから、この大地の力をどのように活かしていくのか、
一緒に視察した委員の皆さんと熟議していきたいと思います。

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今回の視察の前半は、北九州市の取り組みでした。
レポートがかなりの分量になるので、
先に、今回のブログを公開します。
北九州編は現在記録中です。
少し時間がかかるかと思いますが、書き上がったらアップします (^_-)☆


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