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エリザベス・サンダースホーム視察と県庁でのヒアリング(Vol.384)

2014/05/09 ブログ by 安川有里


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(今日の視察先からの風景。相模湾!江ノ島も見えました!写真に写っているかな?) 

 県内の女性議員仲間と視察計画を立てて出かけよう!と話し合った第一弾。(県を越えての仲間とは実施していましたが)

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(東海道線の中で。右から、小田川崎市議・私・串田横浜市議)
 
 今回は私の企画で、「エリザベス・サンダースホーム」の視察と県庁で「DV」関連のヒアリングを行いました。中身の濃い一日でした。報告は、エリザベス・サンダースホームが中心になります。  

 エリザベス・サンダースホームは、大磯町にある児童養護施設です。
 その歴史は、第二次世界大戦後の1948年にさかのぼります。三菱財閥の創始者・岩崎弥太郎の孫娘・沢田美喜さんは、戦後駐留軍兵士と日本人女性との間に産まれた混血児たちの不遇な状況を目の当たりにしました。外交官の妻として、ロンドン駐在中に孤児院のボランティアとして奉仕していた美喜さんは、この不遇な子ども達を母として育てるのが自分の使命であると、救済に立ち上がりました。戦後の財閥解体により、岩崎家の手を離れていた大磯の別荘(子どもの頃、病気療養中に滞在)を、大変な苦労をして買い戻し、1948年、エリザベス・サンダースホームと名づけた乳児院を作りました。その後、子ども達の成長に合わせて「児童養護施設」として、およそ2000人の子ども達を育て、社会に送り出しました。設立から20年ほどをすぎてからは、当初の目的とは異なり、いわゆる児童養護施設になり、今に至っています。

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また、孤児院出身の子ども達が、小学校・中学校にあがる年齢になり、周囲の「混血児」への偏見迫害や学校生活の折り合いの問題への対応から、ホームの中に「聖ステバノ学園」を設立しました。1993年からは、一般家庭の子どもも募集し、現在は6〜7割が外部通学生なんだそうです。(今日は、父兄会が行われていました。)  
 現在、エリザベス・サンダースホームに入所している子どもは、2歳から18歳までの77名(定員は89名)。  
 キリスト教(美喜さんが病気療養の為に、大磯滞在時にキリスト教の教義にふれたそうです)の理念にのっとって、子どもの権利を擁護し、人として尊重され、かつ安全で安心した日常生活を営めるよう、職員の方々の慈愛に満ちた施設になっています。また、社会人として自立した地域生活を営み、困難に負けない心と身体を育成出来ることを運営方針にかかげています。  
 施設長の石井健一さんにお話をうかがった後、施設を案内して頂きました。

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(広場。子ども達が自由に遊ぶ空間です)

 沢田美喜さんが子ども達と接していた住居は、そのまま残されていました。

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 寮も見せて頂きました。ここでは、ペンション風の棟をご紹介!

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(ダイニングルーム)

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(この棟の電力は、太陽光発電でまかなわれています)

 沢田美喜さんが、大切にしていた隠れキリシタンの資料。記念館で見る事ができます。興味深い資料がいっぱい!大磯にお出かけの時は、立ち寄ってみて下さいね!

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 とても心が痛んだ事は、施設に入っている子ども達が、両親を事故でなくしたetc.の子ども達よりも、虐待やネグレクトの子が多い事。「虐待の連鎖」をどうすればいいか?、という施設長さんのなかなか解決出来ない問題提示がありました。  
 
 その後県庁で、DV関連のヒアリング。
 私たち3人を担当して下さった県の職員2人も女性。当局の説明の後、活発な意見交換。午前中の視察内容とも関連のある内容もあり、ちょっとブログには書けない?突っ込んだ話や今後への対応策へのアイデアが出てくる、充実したヒアリングでした。

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 今日の視察&ヒアリングで、改めて「縦割り行政」ではなく、クロスファンクションでの対処が望ましいことを実感しました。
 次回は小田川崎市議の企画で、22日に東京へ。また3人で出かけます!!  


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