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大阪府議会&三重県議会視察 (vol.67)

2011/07/28 ブログ by 安川有里


7/25、大阪府と三重県の議会を視察しました。
どちらも、議会改革に前向きに取り組み、一応の結果を出している議会であることから、みんなの党・議会改革特別プロジェクトチーム(以下PT)が視察を計画、私は議会改革のPTのメンバーではありませんが、是非行きたいと参加しました。
大阪で生まれ18歳まで市内に住んでいましたが、府庁に足を踏み入れたのは初めて。歴史を感じさせる重厚な雰囲気です。
玄関では、橋下徹知事がお出迎え。

議事堂は府庁舎竣工の大正15年に完成しました。
早速記念撮影(^_−)−☆しました。


(パソコンでグラフや映像を送って質問することも可能。)

さて、本題の大阪の議会改革について。
議員定数削減は平成11年にまず1名、平成23年の統一地方選では3名減の109名になりました。
この選挙の結果、「大阪維新の会」が躍進し第1党に(過半数を超えました)なっ
た事から、議員定数削減と議員報酬カットの動きが活発化しました。

5月議会で「維新の会」が『様々な課題はあるが、まずは総定数を10万人に1
人(東京都議会程度)にまで削減する』との考えのもと、賛成多数で条例改正され、次の一般選挙から総定数を88とする事が確定しました。
88という数字は単純に人口で割ったもので、特に政策的な根拠はないとのことでした。
この結果、新しい選挙区案は、一人区が48になることから、第2党の公明党の反発で議会は紛糾したそうです。
今後、一票の格差の是正や選挙区のあり方など、議論の余地が残されていま
す。
この点の解決のため、都道府県が条例で自主的に選挙区を規定できるよう、公職選挙法の規定(第15条)改正を求める意見書を国に提出したとの報告がありま
した。

そして、議員報酬のカットについて。
平成4年まで増えていた報酬ですが、大阪府の財源難から少しづつ減額し、平成
20年から23年3月まで、15%の減額を実施してきました。
そんな中、「維新の会」もマニュフェストに、行政のコスト30%減・議員報酬も30%減とあったことから、2月定例会で民主とネットの提出案が通って、議
員報酬30%削減が決まりました。「維新の会」の条例案から、各党も引くに引けないところから可決されたといえそうです。

今回の統一地方選挙で勢力図が塗り変わった大阪府議会。これからの改革を注
視していきたいと感じました。

午後からは、『分権時代を先導する議会』を目指し、積極的に議会改革に取り組んできた「三重県議会」を視察しました。

平成7年に官官接待や予算の不適正執行(14億円)が大きな問題となった三重県。これを機に、三重県議会は議長を中心に議会の諸問題について改革・改善を行うようになりました。(当時は北川知事)
開かれたぎかいをめざし、住民にわかりやすい議会運営を推進するため、広聴広報会議を設置し、会議の公開に取り組みました。ホームページには、本会議・委員会の会議録、委員会資料などの他、議会改革の取り組みの経緯についても掲載されています。
最近まとめられた「三重県議会の議会改革」は、県民アンケートだけではなく、議員の自己評価、ヒアリング、執行部職員の意識調査とアンケート、29市・町議会の正・副議長のアンケートを元に、現状と課題に向き合ったものになっています。
三重県議会は、分権時代を先導すべく、改革に取り組んだお手本ともいえます。何故、神奈川では進まないのか、どうしていくべきなのか…わかりやすく参加しやすい「開かれた議会」にするため、議論を重ねていきたいと感じました。
議会は、地域に住む住民の多様な意思を県政に反映する役割を担っています。
神奈川県議会も、開かれた議会運営のために新たな取り組みを、まずは、私たちからはじめよう!と実感した視察でした。


(近代的な議場。対面式になっています)


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