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北海道へ県外視察(Vol.445)

2014/09/11 ブログ by 安川有里


 9/3~5、県民企業常任委員会の県外視察で北海道の関連施設を調査しました。

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(9/5、こども未来館あいぽーと前で)
 
 今日は、その報告です。

 9/3は、夕張シューパロダムへ。
 シューパロとは、アイヌ語の「ニーパロ(水の湧き出るところ)」に、『本当の』または『源の』という意味の「シ」をつけたものです。「シ・ニーパロ」は本当の夕張川、夕張川の源と紹介されています。

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 夕張市の南部、夕張川の上流に建設中の夕張シューパロダム。今年度末に完成します。農業用と発電を目的としていた大夕張ダムはすでに水没していて、多目的ダムに生まれ変わろうとしている様子を見ることができました。
 完成後は、灌水面積は国内第2位、総貯水量は国内第4位のダムとなります。
夕張シューパロダムは、洪水調整・流水の正常な機能の維持、灌漑用水のほか、札幌市などの人口増加に伴う水需要増大や工業用水確保などの要請にもこたえうるスケールの多目的ダムです。

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(工事中のシューパロダム。大夕張ダムが、まだ見えます!)

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 ところで、夕張市について。
 夕張は、1960年代には炭鉱の町として栄え人口はおよそ117,000人を擁しました。しかし、2006年(平成18年)には深刻な財政難のあおりを受け、2007年(平成19年)3月6日をもって財政再建団体に指定され、事実上財政破綻しました。現在、人口は10,000人をきっています。財政破綻した市の様子を、肌で感じました。
 現在、東京都の職員だった鈴木直道市長が、さまざまなチャレンジを試みています。本来なら、鈴木市長にお話を伺いたかったのですが、今回はチャンスなし!いつか、機会を設けたいと思いました。

 2日目、午前中は札幌市役所へ。
 札幌市では、2006年(平成18年)3月に発表された「創造都市さっぽろ宣言」に基づき、札幌芸術の森を始めとした文化施設や、PMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)などの大規模なイベントを開催しています。このように、市民が文化芸術を気軽に鑑賞出来る機会を提供しています。

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(雪祭りなどで、映像で演出!)
 
 札幌市ではこれらの取組みにより、2008年(平成20年)に文化芸術の持つ創造性を地域に活用し、地域課題の解決に取り組む都市を対象をした文化庁長官表彰「文化芸術都市部門」を受賞しました。
 この取組みについてのお話を詳しくうかがいました。

 午後はまず札幌市で、豊平川水道水源水質改善事業についてのお話を伺った後、現地調査を行いました。

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 札幌市では、市の水源の98%をまかなう豊平川に、上流の鉱山から排出されるヒ素などの化学物質を含む自然湧き水が流れることから、その湧き水のみを迂回させて浄水場の下流に流すために、一昨年から、およそ10km、口径約2mのバイパスを整備しています。またこの事業では、水質汚染事故が発生した時に、良質な減水のみをバイパスを通じて確保するという全国的にも例を見ない事業を行っています。

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 完成は2020年(平成32年)の完成を予定しています。現地は、定山渓温泉のある所で、観光の妨げにならない工事を心がけています。

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 9/5、県外視察最終日は、石狩市を訪ねました。

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(市役所でお話を伺った後、あいぽーとに移動!)

 ここでの調査は、子どもが生き生きと交流できる育ち場「こども未来館 あいぽーと」の取組みです。
 あいぽーとは、児童福祉法に基づく児童厚生施設の大型児童センターとして、2011年(平成23年)に整備されました。この施設では特に中・高生の居場所づくりに重点を置き、バンドやダンスなどで利用出来る防音設備のスタジオや化学実験ができる設備や調理室などがあります。また、乳幼児と保護者の交流スペースがあり、保護者同士の交流ができると人気のコーナーもあります。利用者は年間5万人、一日あたり平均およそ150人です。

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(キッチン)

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(スタジオのドラムセット)

 今回の北海道・県外視察では、是非神奈川県に活かしていきたい施策と、いくつかの課題を感じました。

 今夏は、県内は県民企業常任委員会としての視察2か所、個人で12か所、県外視察4か所、計18か所を調査しました。この成果を今後の政策提案に活かしていきたいと思います。


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